流田 勝夫(1) 蔵原 これあき(2) 中山 貴義(3) ○森本 孝(4)
1.はじめに
天体像の記録といえば,これまでは写真が第一の方法であったが,最近ではデジタル画像も急速に普及してきている。昨年7月のシューメーカー・レビー第9彗星の木星衝突の際には,世界各地で冷却CCDカメラを用いた観測が行われ,非常にすばらしい結果が得られている。新聞・雑誌の紙面を飾った木星の写真の多くは,冷却CCDカメラによるものであった。
冷却CCDによるデジタル画像が写真にとって代わろうとしている要因は,近年のデジタル技術の飛躍的な進歩に他ならない。これは,非常に高性能なコンピュータをはじめとするハードウェアの低コスト化が進み,一般に広く普及するようになったためである。このことは学校教育現場にも多大な影響を与えている。多くの学校には急速にコンピュータが導入されつつあり,様々な分野でのコンピュータの活用が考えられている。かねてから我々は,コンピュータ活用についての様々な研究を行っており,現在は冷却CCDカメラ及び画像処理ソフトウェアの地学,天文領域での教材化を試みているところである。これまでの研究結果について以下で述べていく。
2.冷却CCDカメラを使う理由
「CCD」とは,Charge Coupled Deviceを略した名称で,「電荷結合素子」と訳されている。このCCDチップを搭載したカメラのことをCCDカメラといい,写真と同様に二次元的な画像を記録することができる。写真は,フィルムのハロゲン化銀が光によって還元され潜像が形成されるものである。一方CCDは入射した光を電子に置き換えて蓄える。CCDの量子効率は非常によいが,光だけでなく熱によっても電
子が蓄えられる性質があり,露出時間が長くなると熱による電子が光による電子を上回る量になる。この熱による電子生成を減らすためにCCD本体を冷却する冷却装置を付随させたものが冷却CCDカメラである。
最近,かなりの勢いで普及しつつあるこの冷却CCDカメラには,従来の写真と比較して以下に述べる多くの利点がある。
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